
ヘアカラーが原因でアレルギーが発症!?

髪を染めた後に、かゆみを感じたり、頭皮に湿疹がでた経験がありませんか?
実はそれ、「アレルギー」の症状かも…!
ヘアカラー剤によって引き起こされるアレルギー症状には、「頭皮のかゆみ」、「頭皮のかぶれ」、「頭から首筋にかけての湿疹」、「顔全体の腫れ・むくみ」などがあります。
アレルギーは、それまで全く症状がなかったとしても、ある日突然身体に変化が起こり、ヘアカラー剤を使用することで、再びかゆみなどを強く感じるようになってしまいます。
かゆみぐらいと思って、簡単に考えていると大変なことに。
最悪のケース、呼吸困難や激しい頭痛、動悸などの症状が出て入院が必要になってしまうこともあります。
アレルギーは誰にでも起こる可能性がある!?
消費者庁に届けられている毛染めによるアレルギー発症件数を調べてみます。(※下図参照)
平成22年~平成26年の5年間に約1,000件も報告があります。
表 消費者庁の事故情報データバンクに登録されている毛染めによる皮膚障害事例の件数の推移 受付年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 皮膚障害
事例件数154 (18) 196 (44) 238 (36) 201 (29) 219 (39) 注:( )内は、皮膚障害の事例のうち傷病の程度が1か月以上の件数で登録されている件数
引用元:毛染めによる皮膚障害 – 消費者庁
- アレルギー性皮膚炎の特徴
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- 個人で、アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)が違う。
- アレルゲンに少しでも接触すると、アレルギー症状がでる。
- 症状が出るまでに24時間~48時間かかってしまうため、アレルゲン物質は特定することが難しい。
- アレルギーは、いつ発症するのか分からない。
アレルギーに気をつけたい理由は、アレルギー症状が出てしまうと、その後アレルギーが出ない体質に変えることは困難ということ。アレルゲンとの接触が起こるたびに、アレルギーを起こすようになります。ヘアカラー剤でアレルギーを発症した場合、「2度とカラー剤を使ってはいけない」と言われるのはこのためです。
アレルギーを起こしやすい成分は?
※引用元:独立行政法人労働者健康福祉機構
ヘアカラー剤には、アレルギーを起こしやすい物質ジアミン(酸化染毛剤)が含まれています。
上図からもアレルギーの起こる可能性が最も高いアレルゲンは、ヘアカラー剤・染毛剤に含まれるジアミン(酸化染毛剤)だと分かります。
そしてジアミンの中で、最もアレルギー反応が出やすい物質がパラフェニレンジアミンです。
パラフェニレンジアミンは、発色が良く、染毛力にすぐれているため使用される製品が多く、ヘアカラー剤には欠かすことのできない成分。
ただ、ヘアカラーは薬剤でカラーを着色させるわけですから、髪・頭皮への負担が大きく、アレルギーになる危険性があります。
つまり、ヘアカラーを繰り返しているだけで、知らず知らずのうちにアレルゲンとの接触回数が増えているということです。
そして、ヘアカラー剤を塗る側の美容師さんにもアレルギー症状が出る場合があります。
ジアミンよりもアレルギーを起こしにくいシャンプー、ヘアマニキュア、スタイリング剤でもアレルギー症状が出ることがあります。
皮膚のバリア機能が弱って、アレルゲンが身体の内部に侵入しやすい状態になっている時は要注意です!
体調が良くない日や、頭皮にダメージ(かゆみ・キズ)がある時は、ヘアカラーを控えてゆっくり体調を整えてあげることが必要です。
カラー剤による症状まとめ
| 非アレルギー | アレルギー | ||
|---|---|---|---|
| 名称 | 刺激性接触皮膚炎 | アレルギー性接触皮膚炎 | アナフィラキシー |
| 原因 | 強酸性等の強い刺激性を持った成分に触れることで誰でも皮膚炎を発症する。 | 特定のアレルゲンに触れることで、突然症状が出る。個人でアレルゲンが異なるため、誰でも発症するとは限らない。アレルゲンの特定も難しい。 | |
| 反応する人 | 誰にでも起こりえる | アレルゲンに反応する人だけ | |
| 主な反応がでる組織 | 皮膚・頭皮 | 部分的な場合~全身に症状が出る場合まで様々。複数の症状が短時間に現れ、身体の複数の場所に広がる | |
| 主な反応がでる部位 | 原因物質との接触ある場所 | 原因物質との接触ある場所。症状が重くなると、接触部分以外に広がることがある | |
| 主な症状 | 痛み・かゆみ・水疱・腫れなど | じんましん・息切れ・動悸・せき・くしゃみ・めまい・腹痛・頭痛・おう吐など | |
| 対策 | 手袋をするなど直に肌に触れないようする。または刺激の弱い成分に切り替える。 | 一度アレルギーを発症してしまうと、症状がおさまったとしても再度アレルゲンに触れるとまた症状が現れる。症状を繰り返していると、どんどんアレルギー反応が重くなっていく為、アレルゲンには接触しないことが重要。 | |
アレルギーが出た場合の対処法
- カラーリング中にアレルギーが出た場合
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カラーリング時に、強いかゆみやピリピリ感、気分が悪くなったりした場合は、すぐにカラーリングを中止し、ヘアカラー(薬剤)をしっかりと洗い流してください。速やかに医療機関(皮膚科)の診察を受けてください。症状の悪化を防ぐことができます。 受診の際には、ヘアカラー剤の成分表を持参すると早くアレルゲンを特定できます。自宅でのカラーリングの場合は、可能なかぎり使用した製品を持参してください。美容室ではヘアカラー剤の成分表はいただけます。
- カラーリング後にアレルギーが出た場合
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アレルギー症状は、カラーリング後24時間~48時間で出ることがあります。美容室でカラーリングしている時は大丈夫だったのに、帰宅後にアレルギー症状が出た時は、まず美容室に連絡を入れます。その後、医療機関の診療を受けてください。
ヘアカラーによるアレルギーの予防方法
カウンセリング
美容室では、髪型やヘアカラーの希望などのカウンセリングがあります。 カウンセリング時に、以前ヘアカラーをした時の状況(かゆみ・かぶれ・腫れ等)を伝えておくと、頭皮プロテクトやノンジアミンのヘアカラー剤を使用するなどアレルギーが起こりにくい方法でヘアカラーをしていただけます。

パッチテスト
パッチテストは、ヘアカラーでかぶれが生じないかどうかを確認して、安全に髪を染めるために、必ず行うことが必要です。 パッチテストは自宅でも行えます。パッチテストの方法は、市販のヘアカラー剤の使用説明書にも詳しく書かれていますので、必ず、よく読んでください。 今まで大丈夫だったからとスグにヘアカラー剤を使用せず、毎回、必ず行ってください。
※美容院でのパッチテストは、カラーリング当日にできない場合があります。事前に美容室へのお問い合わせをおすすめします。
※パッチテスト不要の商品でも、アレルギー体質の方や敏感肌の方は、毎回必ずパッチテストをしてもらった方が良いです。

ジアミンを使わずにカラーリング
ジアミンアレルギーを予防する一番簡単な方法は、ジアミンを使わないことです。
ジアミンを含んでいないノンジアミンの染毛料でカラーリングすることができます。
(ノンジアミンでもパッチテスト後の使用が安心です)
ノンジアミン酸化は酸化染毛剤にアレルギーが出る場合でも使用できますが、「脱色作用がないため、明るい色にはできない」「シャンプーをする度に、少しずつ色落ちしていく」というデメリットもあります。
しっかり染めたい場合のヘアカラー剤の使い分け

カラー剤にはアレルゲンになるかもしれない成分が使われてます。誰にでもアレルギーが出るわけではないのですが、染毛剤の使用回数は少なくした方がよりいいですね。ポイントは、ジアミン(酸化染毛剤)を含む染毛剤とヘアマニキュアなど(染毛料)を上手く使い分けることです。そうすることで、ジアミンに触れる回数を減らすことができ、アレルギーのリスク軽減になります。
信頼できる美容室でヘアカラー【染毛剤を使用】
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(約2週間)
↓
髪が伸びてきた髪の根元部分に、カラートリートメントなどでカラー【染毛料を使用】
↓
(約2週間)
↓
やや褪色を感じ始めた時に、美容室でカラー【染毛剤を使用】
2週間に1回程度カラーを繰りかえしてしまうと、頻繁にジアミン(酸化染毛剤)に触れてしまいます。ジアミンが体内に蓄積され続けると、いつアレルギーを発症してもおかしくありません。
ジアミン(酸化染毛剤)に触れる回数を減らすため、ヘアトリートメントやヘアマニキュアを次回の白髪染めまでに上手く使ってください。根元部分の白髪を目立たなくしてしまうことで、 ヘアカラー剤を使用する回数を減らすことができます。
安全重視で染めたい場合は?
カラートリートメント・ヘアマニキュアだけでも、髪を染める事ができます。ジアミンにも触れることがないので髪と身体に優しいです。
カラートリートメント
カラートリートメントを毎日もしくは2~3日ごとに使い、少しずつ髪にカラーを入れます。髪の内部にまで色が入らないため染毛度は弱くなります。
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白髪染め用
ホーユー レセ カラートリートメント 245g![]()
白髪染め用
イリヤ 彩 ONEメイクカラー 250g![]()
オシャレ染め用
エンシェールズ カラーバター【CB】 200g<![]()
オシャレ染め用
ホーユー ソマルカ カラーチャージ (トリートメント・染毛料) 130g
ヘアマニキュア
ヘアマニキュアは、一回の使用で色素(酸性染料)が髪の外縁から内部にまで浸透して染毛します。ヘアマニキュアは、ジアミン(酸化染毛剤)を含むカラー剤と混同されがちですが、ジアミンは含まれていません。酸性染料という色素を使用しているので、ジアミンと間違われることがあります。商品の説明をよくチェックして間違えないように気を付けてください。








